2021年の2月21日に開催した「医王山ガイドトレック・山眠る編」(*注)に参加されたAさん(女性)は、雪山はもちろん、実は山登り自体もほとんど経験のない初心者でした。
そのAさんと秋に再び登った白兀山(しらはげやま)山頂で「同じ山だとはとても信じられない」と言われたとき、ぼくは「我が意を得たり」と思ったものです。
雪山のときは4メートルほどの積雪があり、山頂展望台の方位盤がかろうじて出ていた以外は真っ白だったのですから、そう感じるのも当然ですが、それが山の自然の多様性であり、雪山の魅力だと思っているので、その言葉がうれしかったのです。
そこで、Aさんにそのときの感想を書いてもらいました。
「真っ白い雪に自分の足跡がつくのも気持ちよく、途中で履いた輪かんじきも、意外にちゃんと歩けて嬉しくて、ただただ歩くことが、こんなに気持ちいいんだと実感したはじめの一歩な感じです。」
そして、「それでも、初めての雪山歩きはやはりしんどくて・・・あそこに見える山がゴールです、みたいなことを言われた時は、あぁもう無理だ、帰りも同じ道なら私はここで待とうとか考えてました。しかしそんなこと考えながらもみんなと一緒に歩いて登って、もうゴールも見えてきた〜というところで・・・空を見上げたときの達成感というかふわっとした気持ちはよく覚えています。」
医王山の白兀山は、標高が900mにも満たない低山ながら、山頂一帯には高い樹木がないため、その名の通り一面の銀世界になり、高山の雪山の景観・雰囲気を味わえるのです。
そんな雪山を体験してみませんか? (文・写真:のんべぇ)
(*注)本年は2023年2月19日(日)に開催の医王山ガイドトレック<山眠る編>、参加者募集中