山の音(Yama Note)

#3 雪山の服装・履物

山の音(Yama Note)

                                             ↑雪山用のウエア着用例

雪山といってもピンからキリまでありますが、ここでは初めて雪の低山に登る方を念頭に書きます。

雪山に登るときの服装と言えば、寒さ対策を思い浮かべる方が多いと思います。それはそのとおりですが、もしかしたら、それより重要なのが汗対策かもしれません。

とくに深雪の山歩きは、運動量が多く、汗をかくことが少なくないものの、夏の山とは異なり、着替えるのも容易ではなく、身体を濡らすことが命取りになりかねません。

そこで、まず大切なのはアンダー(インナー)ウエアです。乾きやすく身体を冷やしにくい化繊やウールが適し、なかでもメリノウールは肌ざわりもよくお薦めです。

その上に、やはり化繊かウールのいわゆる「山シャツ」やミッドレイヤーなどと称される山用のウエアを着用するのが一般的です。パンツ(ズボン)も同様の素材で、撥水性があればより使いやすいでしょう。

防寒着は、休憩時だけでなく、寒ければ歩く時も着用することが前提です。動きやすいセーターやフリース、ダウンジャケットから、高山にも対応する登山用アウターまで様々ありますが、重宝するのが薄めのダウン。軽くてかさばらないし、重ね着などに使いまわしがききます。また、透湿性のあるレインウエア上下は、防寒・ウインドブレイカーとしても使えるアウターであり、雪山でも必携です。ともあれ、状況に応じたこまめな着脱や組み合わせが汗対策からも重要になります。

その他、保温性のある帽子や手袋、靴下なども必要。手袋は、比較的薄手のものと保温性・耐水性の高いものを状況に応じて組み合わせたり、使い分けるとよいでしょう。

これらは登山専用であるに越したことはありませんが、けっこう値が張るので、近年人気の作業着系ショップ(ワークマンⓇなど)」で買い求めるのも一計です。

履物は、防水性のある登山靴にゲーター(スパッツ)と呼ばれるカバーを付けるのが一般的ですが、ぼくは、山や天候によっては長靴も使います。ただし、歩きやすく使い慣れたもので、冷え対策としての厚めのインソールや雪の侵入を防ぐスパッツなどの工夫が必要です。

登山用ウエアは、機能性が高く快適であり、日常使いもオススメ。そんな経験も重ねつつ、自分が目指す雪山に必要なものをそろえていくのがよいと思います。         (文:のんべぇ)

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